ジムトレーニング・ランニング中に使えるイヤホンが欲しい!
このページでは、最新モデルの中から、筆者がオススメするスポーツイヤホンを厳選して紹介します。
筆者ですが、約6年間にわたり、複数のイヤホンを実際にジムやランニングで使用してきました。カタログスペックだけでなく、実際のトレーニー目線でオススメのイヤホンを判断しています。
スポーツイヤホンの選び方
一般的なスペック
まずは、一般的なトレーニー、ランナー向けのスポーツイヤホンの標準的なスペックを解説します。
主な用途として、トレッドミルや外でのランニング・ジョギング、スタジオレッスン、マシントレーニング、ウェイトトレーニングなどを想定しています。何を基準に選べばいいかわからないという方は、以下のスペックを参考にするといいでしょう。
なお、水泳用イヤホンは、要求される防水性能が非常に高いため、オススメのスペックが変わってきます。これについては別途ページ下部で解説しています。
最新スポーツイヤホンの一般的なスペック
最新スポーツイヤホンの一般的なスペックは以下の通り。これらの機能を搭載しておおよそ2~3万円程度(税込)の価格帯となっています。
ハイレゾやLDACなどのコーデックに対応したモデルを選ぶと、価格帯はさらに上昇します。
左右別体完全ワイヤレス | 防水・防塵 | ノイズキャンセリング |
外音取り込みモード搭載 | ケース充電 | 装着検出機能 |
Google Fast Pair対応 | イコライザー | タッチセンサー |
以下では、ワイヤレスの選び方や、ノイズキャンセリングの選び方、ハイレゾやコーデックの解説などを記載しています。詳細を確認したい方はこのまま読み進めてください。
失敗しないワイヤレスタイプの選び方
ひとえにワイヤレスといっても種類は複数あり、左右別体の完全ワイヤレスタイプや、左右のイヤホン部分がコード(リーシュコード)で繋がったワイヤレスタイプ、ネックバンドタイプのワイヤレスタイプがあります。オススメのタイプはトレーニングの種類によって変わります。
左右別体の完全ワイヤレスタイプは、小型軽量で運動の邪魔になりにくいというメリットがあります。余計なコードがないため、運動中になにかに引っかかるという心配がありません。加えて、後述するタッチノイズが発生しないこともメリットです。
一方、ランニングなどの激しい運動の際に、耳から外れて無くしてしまうリスクがあります。また完全ワイヤレスタイプは比較的高価格帯モデルが多く、バッテリー容量が少ない場合も見受けられます。
左右のイヤホン部分がコードで繋がったワイヤレスタイプは、万が一耳から外れてもコードが肩に掛かるため、無くしてしまう心配が少ないのが特徴。また、比較的安価なモデルからラインナップされており、選択肢が多いのも特徴です。ランナーにオススメなのがこのタイプです。
一方、ウェイトトレーニングでは左右のイヤホン部分を繋ぐコードが邪魔になります。ベンチプレスではコードが肩で潰れてしまい、バーベルスクワットではハイバーでバーベルを僧帽筋に乗せるため、コードがもろに邪魔になります。
また、ランニング中にコードと身体が擦れることで僅かなタッチノイズ(擦れたような音)が発生してしまいます。タッチノイズの詳細は以下のレビューで解説しているため、詳しく知りたい方は参照してください。
ネックバンドタイプのワイヤレスタイプは、首にかけるため無くしてしまう心配がゼロといっていいのがメリット。
一方、ランニングやスタジオレッスン時は胸元でバンドが跳ねてしまうため、とても邪魔になります。加えてバンド部分が身体と激しく擦れるため、大きなタッチノイズが発生してしまいます。
またウェイトトレーニングではその大きさゆえ邪魔に感じることが多く、特にフリーウェイトでは首元にブラブラとぶら下がったバンドがトレーニングを阻害してしまうことも。マシントレーニングがメインなら良いですが、ランニングやスタジオレッスン、フリーウェイトトレーニングを行う場合はおすすめできません。
失敗しないノイズキャンセリングの選び方
①快適さが欲しいならノイズキャンセリング
ジムでのトレーニングは、周囲の会話、ダンベルを落とした音、トレッドミルの音など騒音が付き物。できればノイズキャンセリングが付いたものを選びましょう。
なおノイズキャンセリングにもレベルがあり、イヤホンによって性能の良し悪しがありますが、ジムで発生する騒音はそう大きなものではありません。騒音排除のレベルが高いものは価格も高くなるため、あまりレベルにこだわる必要はないでしょう。
②外でのワークアウトなら外音取り込みモードがあるイヤホンを
外音取り込みモードとは、その名の通り外部の音をあえて聞こえやすくするモードのこと。外でのランニングやジョギングには必須の機能です。
スポーツイヤホンと銘打っているイヤホンであれば、数千円のものでも対応している事が多いため、確実にチェックしておきたい機能です。
コスパなら「ハイレゾ」よりも「コーデック」をこだわろう
できれば安くて高音質なイヤホンを選びたいというのが人情ですが、スポーツイヤホンでハイレゾ再生に対応しているイヤホンは少ない…
仮に対応していても、3万円以上の高価格帯モデルがほとんどです。
そこで筆者がおすすめしたいのは、LDACやaptXといった高音質なコーデックに対応したイヤホン。
音声データは通常圧縮されてイヤホンへ伝送されるため、どうしても音質の劣化が避けられません。しかし、高音質な圧縮方式なら音声データのロスが少なく感じられ、一般的には高音質で音楽を楽しむことができます。(圧縮方式はAACやLDACなど複数あり、これらをコーデックと呼ぶ)
特にaptXとよばれるコーデックは、ハイレゾほどではないものの高音質、かつ主にAndroidで採用されており、多くのAndroidユーザーにオススメのコーデックです。
iPhoneユーザーであれば、AACとよばれる比較的高音質なコーデックに対応しています。イヤホン側も対応しているかチェックしてみましょう。対応コーデックは製品ホームページなどに記載されています。
補足:音質はコーデック以外にもDACやアンプ、ドライバーなど複数の要因に依存します。高音質なコーデックだから音質が絶対良くなる、というわけではないためご了承ください。
その他の選び方のポイント
防水・防塵
一般的なユーザーであれば、IPX4以上の防水等級があれば激しい雨の中でのランニングでも問題なく使用できるでしょう。
水泳でも使いたい場合は、IPX7以上の防水等級があるイヤホンを選びましょう。
IPX7は、水深1mで30分間の条件に水没しても内部に浸水しないことが保証されています。
保護等級 | 防水性能 |
4級 | あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない |
5級 | あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない |
6級 | あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない |
7級 | 水深1mで30分間の条件に水没しても内部に浸水することがない |
8級 | IPX7よりも厳しいメーカー準拠の試験に合格した規格で水面下での使用が可能 |
「IPX8」や「IP68」とは何ですか。
防水・防塵を表す等級となります。1桁目は防水、2桁目は防塵の等級を表します。2桁目が「X」の場合、防塵等級を取得しておりません。
https://www.owltech.co.jp/sp_faq/faq15-c-b-0008
なお、水没に対する保護を規定しているIPX8は、何分に渡りどれだけの水圧に耐えるかについてはメーカーと機器使用者の取り決めによります。
プレイヤー内蔵型
イヤホン単体で使用したい場合は、プレイヤー内蔵型のイヤホンを選びましょう。特に水中ではBluetoothが使用できないため、水泳で使う場合はプレイヤー内蔵型のイヤホンがマストバイ。
プレイヤー内蔵型イヤホンは、ランニング時にスマートフォンを持ち歩かなくて良いというメリットがあります。一方、イヤホン本体が大きくなりがちで、かつ音楽データを事前にPCなどで転送しておく手間がある等のデメリットもあります。
一般的なトレーニーにオススメのイヤホン
まずは、ジムやワークアウトで使う一般的なトレーニーにオススメのイヤホンを紹介します。
音質がある程度良く、コストパフォーマンスが高い、使い勝手の良いイヤホンを中心に選んでいます。
ジョギングやランニング、ウェイトトレーニング、スタジオレッスンを使用用途としています。先述したとおり水泳では特殊なイヤホンが必要なため、水泳で使えるおすすめイヤホンは後述します。
ゼンハイザー CX Plus True Wireless
ワイヤレスタイプ | 左右別体 |
ノイズキャンセリング | ○ |
外音取り込みモード | ○ |
コーデック | SBC, AAC, aptX, aptX Adaptive |
防水・防塵 | IPX4 |
プレイヤー内蔵 | × |
超高コストパフォーマンス。
ノイズキャンセリングや高音質コーデック、防水に対応しながらも他社相当品と比べて一万円近く安い、コストパフォーマンスの高い製品です。
発売から早々にイヤホン・ヘッドホン売上ランキング1位を奪取した本製品。同社の上位機種ですら対応していないコーデック「aptX Adaptive」に対応しており、ハイレゾ相当の音質を楽しむことができます。
本体サイズも小さく、スポーツイヤホンとして必要十分の性能を持った戦略的な商品です。
ただし、若干本体にチープっぽさを感じます。
SONY WF-SP800N
ワイヤレスタイプ | 左右別体 |
ノイズキャンセリング | ○ |
外音取り込みモード | ○ |
コーデック | SBC, AAC |
防水・防塵 | IP55 |
プレイヤー内蔵 | × |
SONY渾身の高コスパなスポーツイヤホン。
先程のイヤホンよりも防水性能が高いイヤホンです。防塵にも対応しています。
このイヤホンもノイズキャンセリングや外音取り込みモードに対応しています。
連続再生時間9時間というロングバッテリーを搭載した本製品ですが、先程のイヤホンと比べて片耳で約1.5倍の重量となっています。(9.8g)
また、aptXやLDACといったハイレゾ相当のコーデックには対応していません。iPhoneユーザーであればAACコーデックで高音質な音楽を楽しむことができます。
JVC HA-AE1W
ワイヤレスタイプ | 左右結線 |
ノイズキャンセリング | × |
外音取り込みモード | ○ |
コーデック | SBC |
防水・防塵 | IP55 |
プレイヤー内蔵 | × |
左右のイヤホンがコードで繋がった防水防塵スポーツイヤホン。
イヤーフックがついたイヤホンで、激しい運動でも外れにくいのが特徴。左右のイヤホンがコードで繋がっていますが、軽いです。(15g)
ノイズキャンセリングや高音質コーデックには対応していませんが、その分価格が非常に安くなっています。
外音取り込みモードがついたこのタイプのイヤホンは商品は選択肢が少なく、この価格帯では貴重な商品でしょう。
SONY WI-SP600N
ワイヤレスタイプ | 左右結線 |
ノイズキャンセリング | ○ |
外音取り込みモード | ○ |
コーデック | SBC, AAC |
防水・防塵 | IPX4 |
プレイヤー内蔵 | × |
iPhoneユーザーへイチオシの全部入りスポーツイヤホン。
左右のイヤホンがコードで繋がったタイプながら、ノイズキャンセリングや外音取り込みモード、高音質コーデックのAACに対応したイヤホン。
必要最低限の防水性能もあり、エントリーユーザーから熟練のトレーニーまで幅広くおすすめです。
ノイズキャンセリングは若干弱めですが、スポーツ用途なら問題ないレベル。
なお、発売から少々時間が経っているため、価格は安くなっているものの手に入りにくいことに注意しましょう。
スイマーにオススメのイヤホン
水泳中にイヤホンを使用する方にオススメのイヤホンを紹介します。
水泳用イヤホンはジム用イヤホンと求められる性能が違い、先述したとおりプレイヤー内蔵や高い防水性能が求められます。
SONY NW-WS623
ワイヤレスタイプ | 左右結線 |
ノイズキャンセリング | × |
外音取り込みモード | ○ |
コーデック | SBC, AAC |
防水・防塵 | IPX5/8 |
プレイヤー内蔵 | ○ ( 4 / 16 GB ) |
海水対応、防塵・耐寒熱性能も備えたタフネススポーツイヤホン。
水泳用イヤホンの決定版と名高いイヤホンです。プレイヤーを内蔵し、高い防水性能を備えたイヤホンを探すとほぼこのイヤホンに行き着きます。
外音取り込みモードも備えており、ランニングなど幅広い用途で使用できるのも嬉しいポイント。
Bluetoothが不要であれば、さらにコスパの良いNW-WS413もおすすめです。
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