2015年
2015年のニュースといえば、鬼怒川の堤防決壊やIS、テロの話など、なんとなく暗い話題が多い印象です。
IT関連ではApple Watch発売など、いくつか目新しい商品もありましたね。
では2015年のXperiaで何があったか、パッとすぐに思いつくことはなんでしょうか。
個人的に思いつくのはZ4の発熱問題、Z5の4kディスプレイ搭載、そのくらいです。
スペックが頭打ちだと言われてから1年が過ぎましたが、なんだかんだスマホのスペックは向上しています。
私たちが普段感じにくいだけです。
それではいろいろあった2015年のXperia、見ていきます。
Xperia E4 / E4 Dual
スペック
OS | Android 4.4 |
SoC (CPU) | Mediatek MT6582 Quad-core 1.3GHz |
メモリ | 1 GB |
ディスプレイ | 5.0 インチ 960 x 540 ピクセル |
ストレージ | 8 GB |
サイズ | 137 × 75 × 10.5 mm |
重量 | 144 g |
「Instant entertainment. Endless fun.」
先代Xperia E3の発売から6か月、インド市場向けのエントリーモデルとして登場したXperia E4。
先代からの違いを比べると、
- ディスプレイサイズが4.5インチから5.0インチに大型化
- SoCがSD400からMediatekに変更
- ストレージが8GBへ倍増
- フロントカメラ画素数が2MPに進化
- LTE非対応に
- 丸みを帯びたデザインに変更
などなど、進化した点もあれば劣化した点もある何とも言えない機種に。
まずは進化した点から。
特に注目したいのはフロントカメラ画素数。
Xperia E4は2.0MPのフロントカメラを搭載しています。
先代Xperia E3は0.3MPのフロントカメラを搭載していて、
「最悪の品質のVGAカメラ」
とまで言われていました。
下の比較を見れば違いは一目瞭然ですが、Xperia E4では画質は大きく改善。
市場の評価が最悪だったことへ真摯に対応したようです。海外でもこの点は評価されています。
そんなXperia E4ですが、ディスプレイサイズの大型化の波に乗って5.0インチqHDディスプレイを搭載しています。
ここもXperia E3から大きく進化。4.5インチ 480×854ピクセルから大型化&画素数がアップしています。
競争が激化するインドの低価格スマホ市場で、XiaomiやAsus、Lenovoなどの競合他社からリリースされるスマホの中で存在感をアピールする狙いがあったのでしょう。
しかし残念ながらディスプレイは少し色褪せており、直射日光の下では反射でまともに画面が見えないという欠点が。
競合他社の低価格スマホと比べると明らかにクオリティに差があります。
特にXiaomiのMi4iと比べると、ディスプレイだけでなく全体的なスペックでも水をあけられているのが実情。
機種 | Xperia E4 | Xiaomi Mi4i |
OS | Android 4.4 | Android 5.0 |
SoC (CPU) | Mediatek MT6582 Quad-core 1.3GHz | Qualcomm Snapdragon 615 1.7 / 1.0 GHz Octa-core (MSM8939) |
メモリ | 1 GB | 2 GB |
ディスプレイ | 5.0 インチ 960 x 540 ピクセル | 5.0 インチ 1920 x 1080 ピクセル |
ストレージ | 8 GB | 32 GB |
サイズ | 137 × 75 × 10.5 mm | 138 × 70 × 7.8 mm |
重量 | 144 g | 130 g |
価格 | 約17,000円 | 約25,000円 |
北米やアジア市場におけるスマホ普及を狙ってリリースされたXperia Eシリーズ。
残念ながら、その目論見は競合他社の強烈な高コスパスマホによって外れてしまったのでした。
LTEに非対応な点や、分厚くて丸みを帯びたチープなデザインが足を引っ張り、全体的な評価は良くありません。
Antutuベンチスコアは18,000。
このスコアはバージョンが違うもののXperia Zと同程度で、エントリーモデルとしては健闘しているんですけどね…
発売日 | 2015年3月 |
発売価格 | 約17,000円 |
Antutuベンチスコア(v5) | 18,000 |
公式サイト | Xperia E4 – SonyMobile (web archive) |
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Xperia E4g / E4g Dual
Xperia E4のLTE対応版、Xperia E4g / E4g Dual が2015年4月、海外で発売されました。
よく見ると外装にも差があって、E4とE4gは同一機種ではないことがわかるかと思います。
実はスペックにも差があります。
CPUはE4と同じMediatek製ですが、それよりも強化されたMediatek MT6732 Quad-core 1.5GHzを搭載。
クロック数などが増加しました。
メモリは1GB、ストレージ8GB、4.7インチ 540×960ピクセルのディスプレイを搭載しています。
少しだけ画面が小型化した模様。
Antutuベンチのスコアは22,000。
確実にスペックアップしています。
>> Xperia E4g – Sony Xperia (UK)
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Xperia J1 Compact
「片手で使いこなせる、ハイスペック。」
2015年4月、日本専売のSIMフリースマートフォン Xperia J1 Compact が発売されました。
イオンやSo-netなど各種MVNO業者との抱き合わせでも販売されています。
ソニーモバイルによると、「J1」の「J」は「Japan」を意味するとのこと。
ネーミング的には2012年に発売されたXperia Jの後継機種と思ってしまいがちですが、Xperia Jは海外専売機種。紛らわしいですが、国内専売のXperia J1 Compactとはネーミングの意味合いが違います。
日本向けなだけあって、需要の高いおサイフケータイや防水・防塵に対応。当時の海外版Xperiaとは一線を画しています。
なお、本機種は以前発売されたXperia A2がベースになっています。A2のベースモデルはXperia Z1fですから、これらの機種とJ1 Compactはスペックや外観等が酷似しています。
外観を比べてみると、
因みに本機種は海外版が存在せず、Xperiaとしては非常に珍しい完全日本限定モデルです。
スペックは格安スマホ路線のためミッドレンジクラス。
CPUはSnapdragon 800 Quad-core 2.2GHzを搭載。
Xperia Z1と全く同じ型番(MSM8974)のCPUです。
メモリは2GB、ストレージ16GB、4.3インチ HDディスプレイを搭載しています。
そこまでスペックは悪くありません。
むしろSnapdragon 800を搭載していることに驚きます。
メタルギアとのコラボモデル、Xperia J1 Compact METAL GEAR SOLID V : THE PHANTOM PAIN Edition も発売されました。
[出典:Xperia J1 Compact METAL GEAR SOLID V : THE PHANTOM PAIN Edition | ソニー]
初音ミクとコラボしたXperia A feat.HATSUNE MIKUや、Call of DutyとコラボしたXperia 5 IIなど、Xperiaシリーズは何かとサブカルチャーとのコラボモデルが多いですね。
Antutuベンチのスコアはおよそ41,000。
Xperia Z1から大幅にアップしていますが、Antutuのバージョンが異なること(v4.X → v5.X)、解像度が低いことなどから単純比較はできません。
>> Xperia J1 Compact – ソニーモバイルコミュニケーションズ
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Xperia M4 Aqua / M4 Aqua Dual
ミッドレンジの防水スマホ、Xperia M4 Aqua / M4 Aqua Dual が2015年6月、海外で発売されました。
USB端子やイヤホンジャックがキャップレス防水になっているのが特徴です。
ミッドレンジスマホですが、必要十分なスペックを持っています。
CPUはSnapdragon 615 Octa-core 1.5/1.0GHzを搭載、8コア化し64bitに対応しました。
(厳密には4コアCPUを2基搭載したもの)
メモリは2GB、ストレージ16GB、5.0インチ HDディスプレイを搭載しています。
Android 5.0も搭載し、最新機種顔負けのスペックです。
Antutuベンチのスコアは約31,000。
Z3よりも10,000ほど低いようですが、販売価格が35,000円くらいなので妥当でしょう。
>> Xperia M4 Aqua – Sony Xperia (UK)
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Xperia Z4 (Xperia Z3+ / Z3+ Dual)
悪名高きXperia Z4。
キャッチコピーは、「だから私は、Xperia。」
スペック
OS | Android 5.0 |
SoC (CPU) | Snapdragon 810 1.5GHz Octa-Core 64bit (MSM8994) |
メモリ | 3 GB |
ディスプレイ | 5.2 インチ 1920 x 1080 ピクセル |
ストレージ | 32 GB |
サイズ | 146 x 72 x 6.9 mm |
重量 | 144 g |
発売は2015年6月。神機として名を馳せたXperia Z3シリーズから約1年、満を持して登場した機種です。
海外ではXperia Z3+ / Z3+ Dualという名称で、同月に発売されています。
注目したいのはSoC。
新登場のSnapdragon 810はコア数が従来比の2倍、なんと8コア駆動に。
Xperia Z3などの従来機種は2.5GHz駆動でしたが、Z4ではクロックスピードが落ちています。
Xperia Z4では高負荷時に全8コアが1.5GHzで駆動するようです。
Snapdragon 810は定格2.0GHz駆動ですので、意図的にクロックスピードを下げているのがわかります。
ちなみに同じCPUを搭載しているAQUOS PHONE ZETA (SH-03G)では、どんなに高負荷をかけても最大で4コアしか稼働しません。当然クロックスピードも1.5GHzまでしか上がりません。
SHARPは発熱を抑えるため、Xperia Z4で開放していた8コアを4コアに半減させているようです。当然Antutuスコアなどのスペックは劣ってしまいます。
このあたり、スペックを求めるSONYと、使いやすさを求めるSHARPで、チューニング方針に違いが表れています。
Snapdragon 810はNexus 6Pでも採用されていますが、発熱問題は発生していません。
ハードウェアとソフトウェアの両面で放熱管理が上手くいっており、SONYのクロック制御とは大きく異なっていることが知られています。
CPUの発熱問題ばかり紹介してしまいましたが、その他のスペックは良好です。
メモリ3GB、ストレージ32GB、5.2インチ Full HDディスプレイを搭載しており、当時のフラッグシップ機種として足るスペックです。
Xperiaは海外版だけストレージが小さいことがあります。
この機種も例に漏れず、海外版Xperia Z4にあたるXperia Z3+ではストレージが16GBに削減されて・・・・・いません。
海外版でもストレージは32GBとなっています。
防水防塵・ハイレゾ再生などに加え、国内版はおサイフケータイ・フルセグにも対応しています。
Zシリーズ伝統のオムニバランスデザインを継承し、ハイスペックとスリムを両立させたスマートフォンとして、Snapdragon 810を搭載した機種の中では高い評価を得ています。
「このアルミパネルが、フレーム兼アンテナの部品になります。今回のモデルでは艶感がデザインの重要なポイントなので、新しい表面処理に挑戦しているんです。」
と説明するのは、メカエンジニアの金田さん。
鏡面仕上げの後にサンドブラストによる表面処理を行い、その後アルマイト処理を行うことによって部品に今までにない光沢感を持たせることに成功したそう。
世間では
「失敗作」
として一蹴されてしまったXperia Z4ですが、フラッグシップモデルに相応しい商品づくりがされていたんです。
Antutuベンチのスコアは色々な情報が錯綜しています。
ある程度情報ソースとして信頼できるメディアのスコアを参考にしました。
32bit版のAntutuベンチ Ver5.7の結果から。
スコアは約47,000となっています。(5回平均値)
続いて64bit版のAntutuベンチ Ver5.7の結果。
スコアは約52,000、こちらも5回の平均値です。
幻の発売中止モデル Xperia Z4vについて
Xperia Z4シリーズには、発売目前にして中止となったXperia Z4vというモデルがあることは有名です。
本モデルは米国で2014年にリリースしたXperia Z3vの後継モデルとして、Verizon Wireless向けにブラックとホワイトの2カラーバリエーションで発売される予定でした。
ソニーモバイルによると、
「市場環境を考慮して、両者(Verizonとソニーモバイル)合意の上、総合的に判断した」
とのこと。
パフォーマンスの確保に苦労していたとの報道もあり、当初は2015年夏に発売予定としていたものの、8月になっても詳細な発売日が未定のままでした。
そんな矢先に9月にXperia Z5シリーズが発表されたため、大人の事情で延び延びになっていたZ4vはお蔵入りになってしまったと思われます。
なお、Xperia Z4vは防水対応はもちろんのこと、5.2インチ WQHD 2560 x 1440ピクセルのディスプレイや、無線充電(Qi / PMA)に対応するなど、Xperia Z4 / Z3+よりも高性能なモデルとして発売予定でした。
もともとXperia Z4にはネガティブな意見があったことに加え、Z4v発売時にはXperia Z5が発売されていた可能性が高く、発売撤回は賢明な判断といえます。
発売日 | 2015年6月 |
発売価格 | 81,000円 |
Antutuベンチスコア (v5) | 52,000 |
Xperia Z4 公式サイト | Xperia Z4 – ソニーモバイル |
Xperia Z4v 公式サイト | Xperia Z4v – Verizon Wireless |
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Xperia Z4 Tablet
OS | Android 5.0 |
SoC (CPU) | Qualcomm Snapdragon 810 2.0GHz / 1.5GHz Octa-Core 64bit (MSM8994) |
メモリ | 3 GB |
ディスプレイ | 10.1 インチ 2560 x 1600 ピクセル |
ストレージ | 32 GB |
サイズ | 254 × 167 × 6.1 mm |
重量 | 393g |
悪名高きXperia Z4の兄弟機種、Xperia Z4 Tablet。
Snapdragon 810の爆熱っぷりは本機種でも健在です。しかし、Xperia Z4に比べ本体が大きく、発熱する部分が手に触れない位置にあるため、発熱はZ4ほど気になりません。
重量はついに400gを下回ることに成功。缶ジュースとほとんど同じ、393gになりました。
iPad Air 2への対抗馬として、ソニーが自信をもって世に送り出した機種と言われています。
しかし評判は悪くなかったものの、iPadの代わりになることはありませんでした。
ちなみに、当時ネット上ではZ4 TabletとiPad Air 2の比較が数多く行われました。Z4 Tabletはスペック面や使いやすさで健闘したようですが…
9万円を超える価格がネックだったようです。
このXperia Z4 Tabletをもって、ソニーは一旦タブレット事業から手を引くことになりました。
発売日 | 2015年6月 |
発売価格 | 約93,000円 (SO-05G) |
Antutuベンチスコア(v5) | 56,000 |
公式サイト | Xperia Z4 Tablet – ソニーモバイル |
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Xperia A4
「すべてが心地いい。約4.6インチコンパクトモデル。」
スペック
OS | Android 5.0 |
SoC (CPU) | Qualcomm Snapdragon 801 2.5GHz Quad-Core 32bit (MSM8974AC) |
メモリ | 2 GB |
ディスプレイ | 4.6 インチ 1280 x 720 ピクセル |
ストレージ | 16 GB |
サイズ | 128 × 66 × 9.1 mm |
重量 | 129 g |
大ヒットモデルXperia Aからの買い替えを狙った機種であるXperia A4。
Xperiaとしては珍しい日本専売モデルとして発売された本機種ですが、
- Snapdragon 801採用(64bit非対応)
- 4.6インチHDディスプレイ
- 少し古めのAndorid 5.0
- なんか野暮ったいデザイン
などなど、当時としてはちょっと時代遅れ感のある機種。
スペックはミドルレンジといったところ。
ぶっちゃけていうとXperia Z3 Compactのマイナーチェンジです。
ドコモのツートップとして爆売れしたXperia Aがちょうど2年前の機種ですので、その買い替えを狙った機種になります。
キャリアは当然ドコモから発売。
発表会ではドコモ加藤社長のほか、新CMに出演する高畑充希さんや堤真一さんなどのタレントを交えて気合も十分。
100万台も売れた先代Xperia Aの正統後継機なだけあって爆売れ間違いなしの見通しだったのですが…
これが全然売れなかった…
いや、全然というと語弊がありますが…どちらにせよ期待通りには売れなかった。
当時の売上ランキングがそれを物語ります。
全然売れていません。
Xperia Z3やZ4に負けているのはまだ分かりますが、半年以上前に発売されたXperia Z3 Compactにすら負けている。
しかも大差で。
要因は色々考えられますが、まず第一にA4は値段が高かった。
ドコモのツートップとして宣伝されたXperia Aは機種変更で5,000円という驚異の安さだった。
しかし、後継のXperia A4は機種変更で39,000円。
まあ5,000円が安すぎるだけなんですが、消費者意識として割高感が高かったのは事実かと。
二つ目は推測も含みますが、目新しさが少なすぎたからだと思います。
先述のスペックを見てピンときた方はかなりのXperia通かと思いますが、この機種はXperia Z3 Compactと全く同じスペックです。
側面や背面パネルは大きく変更されていますが、見た目もZ3 Compactとよく似ています。
カラーバリエーションが大きく変わりコンパクトモデルを求めるユーザーの選択肢が広がった形ですが、あからさまな焼き増しモデルとして批判する方が相次ぎました。
ユーザー目線で見れば、単純に選択肢が広がったと好意的に見ることができますが…
そもそもXperia V/VCをはじめとして、Xperia Z1s、Xperia ZL2/Z2a、Xperia A/A2などなど、類似モデルや派生モデルは従来から数多くリリースされていましたからね。
もちろんそれを良しとするか悪しとするかは人それぞれですが。
まあ、結論としてXperia A4は売れませんでしたというお話です。
メーカーとキャリアの力関係がよくわかる機種ですね。
Antutuベンチも当然揮わず。
Snapdragon 801としては妥当なスコアでしたが、フラッグシップだったXperia Z4には水をあけられています。
発売日 | 2015年6月 |
発売価格 | 約78,000円 |
Antutuベンチスコア(v5) | 45,000 |
公式サイト | Xperia A4 – SonyMobile |
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Xperia C4 / C4 Dual
2015年6月、Xperia C3に続く自撮り特化スマートフォン Xperia C4 / C4 Dual が海外で発売されました。
Cシリーズにしてはなかなかのスペックを持っています。
CPUは珍しいMediatek製、MT6752 Octa-core 1.7GHz、メモリ2GB、ストレージ16GB、5.5インチ Full HDディスプレイを搭載。
Xperia C3同様に前面と背面の両面にLEDフラッシュがついています。
OSはAndroid 5.0を搭載。
LTEにも当然のように対応しています。
Cシリーズはもうミッドレンジとか言ってられるスペックでは無くなってしまいました。
Antutuベンチ(64bit)のスコアは46,000と、Xperia A4とほとんど変わりません。
64bitって凄い。
>> Xperia C4 – Sony Xperia (UK)
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Xperia C5 Ultra / C5 Ultra Dual
スペック
OS | Android 5.0 |
SoC (CPU) | Mediatek MT6752 1.7GHz Octa-Core 64bit |
メモリ | 2 GB |
ディスプレイ | 6.0 インチ 1920 x 1080 ピクセル |
ストレージ | 16 GB |
サイズ | 164 × 80 × 8.2 mm |
重量 | 187 g |
2015年8月、Xperia C4の後継機である Xperia C5 Ultra / C5 Ultra Dual が海外で発売されました。
先代Xperia C4の発売からわずか2か月後の出来事です。
パッと見でこれだけインパクトのある後継機がすぐに登場したこともあって、先代Xperia C4はほとんど話題に挙がらなかったんだけど…それはまた別のお話。
ところでXperia C5 UltraはXperiaで初めての超狭額デザインを採用したモデル。
その異色なデザインがとても目立ちます。
とっても目立つ大きなインカメラはXperia Cシリーズの系譜である自撮り特化のしるし。
プロモーション映像でもしっかり自撮りをアピールしています。
CPU・メモリ・ストレージといった主要なスペックは先代Xperia C4から据え置かれたまま。
違いはその巨大な6.0インチ Full HDディスプレイ。当時としてはめちゃくちゃでかかった。
ちなみにそんなデカいディスプレイを搭載していたにもかかわらず、超狭額デザインだったため横幅はそんなに大きくなく、79.6mmに抑えられています。
このサイズは同時期に発売されたiPhone 6s Plusの横幅77.9mmよりも少し大きいくらい。なんとかギリギリ片手で持てるラインかと。
もちろん動画のような女性が片手操作することは不可能ですが…
Antutuベンチのスコアは46,000ほど。
スペックが変わらない先代Xperia C4と同等のスコアなのは当然ですね。
発売日 | 2015年8月 |
発売価格 | 約53,000円 |
Antutuベンチスコア(v5) | 46,000 |
公式サイト | Xperia C5 Ultra – Sony Xperia (UK) |
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Xperia M5 / M5 Dual
もはやミッドレンジとは言えないほど高スペックなミッドレンジスマホ、Xperia M5 / M5 Dual が2015年9月に海外で発売されました。
Zシリーズと比べても負けてるのはCPUくらいです。
気になるスペックですが、CPUはまたもやMediatek製、MT6795 Helio X10 Octa-core 2.0GHzを搭載。
Helio X10はMediatek社の当時のハイエンドSoC(CPU)ですが、スペック的にはSnapdragon 801らへんのスペックです。
メモリはなんと3GB搭載、ストレージは16GB、5.0インチ Full HDディスプレイを搭載しています。
OSはAndroid 5.0を搭載し、防水・防塵にも対応。
気になるAntutuベンチ(64bit)のスコアは40,000程度。
なぜか旧世代のXperia M4に負けていますが、その理由を探していたところ興味深い記事がありました。
Xperia M5に搭載されているHelio X10、実はHTC ONE M9+にも搭載されているのですが、こちらの機種でもベンチマークがかなり低くなっています。
その理由として、Helio X10はどうもベンチテスト中は8コア中2~3コアしか動かず、ほとんどのコアが眠っているとか。
そのため、本来のスペックから大幅にスコアが低く見えるというもの。
もしこれが本当であれば、Xperia M5の40,000というスコアは飾り、本来は50,000を超えるスコアを叩き出す可能性がありますね。
あくまで可能性のお話です。
Xperia M5の詳細は公式ページでどうぞ。
>> Xperia M5 – Sony Xperia (UK)
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Xperia Z5 / Z5 Dual
スペック
OS | Android 5.1 |
SoC (CPU) | Qualcomm Snapdragon 810 2.0GHz / 1.5GHz Octa-Core 64bit (MSM8994) |
メモリ | 3 GB |
ディスプレイ | 5.2 インチ 1920 x 1080 ピクセル |
ストレージ | 32 GB |
サイズ | 146 × 72 × 7.3 mm |
重量 | 154 g |
「究極の集大成。」
Zシリーズの完成形としてリリースされたXperia Z4から僅か4か月後。
今度は究極の集大成として謳われたXperia Z5シリーズが発売されました。
Z4からの変更点は少なく、
- カメラモジュール刷新
- 背面パネルにフロストガラスを採用
- 指紋認証対応
- 200GB MicroSDカードに対応
スペック面でいうとこれくらい。
CPUは悪名高きZ4と変わらずSnapdragon 810を採用。
しかし、Xperia Z5ではヒートマネジメントを考慮した設計変更がされています。
それを代表するのが、熱を逃がすヒートパイプの増設と大径化。
そもそもヒートパイプってなんなのって方向けに説明しておくと、ざっくりいえば液体の蒸発潜熱の吸収と放出を利用して熱を移動させる構成品のこと。
「金属が熱を逃がすから冷える」
なんて勘違いされている方が多いですが、厳密に言えば違う。
ヒートパイプの中には液体が入っていて、受熱部で液体が蒸発して熱を吸収し(潜熱の吸収)、低温部で蒸気が凝縮(潜熱の放出)することで熱を移動させる技術です。
1. 加熱部で作動液が蒸発(蒸発潜熱の吸収)
http://www.ntec-fec.com/product/heatpipe.html
2. 低温部に蒸気が高速(音速)で移動
3. 蒸気が低温部で凝縮(蒸発潜熱の放出)
4. 凝縮した作動液がウィックの毛細管現象で加熱部に還流
Xperia Z4では上記のヒートパイプが1本だったのに対し、Xperia Z5では2本に増加、そして大径化されており、熱問題の解決が図られています。
実際に搭載されているヒートパイプの作動原理は公式発表されていないものの、上記と同等の構成品が採用されていると思われます。
ただし、増設されたヒートパイプは電池パック側に設置されているため、充電しながら使用すると発熱しやすいという欠点もあったり。
それからソフトウェア面でも変更があります。
Xperia Z4のSnapdragon 810では最大クロックが1.5/1.5GHzに抑えられ、最大負荷時は全てのコアが1.5GHz全開で稼働するというものでしたが、Z5ではクロック数が変更され、2.0/1.5GHzで稼働するよう変更されました(4コアが2.0GHz稼働、残り4コアが1.5GHz稼働)。
いやいやクロック数上げたら熱くなるじゃん!と思う方は正常ですが、実はZ5では常時2.0GHzでは稼働しないようチューニングが施されています。
8コアのうち高性能な「Cortex-A57」コアをあまり使わないようになっており、CPUコアクロックが細かく変動するようになりました。
これにより、Xperia Z4比で発熱量が大幅に減少しています。(4Gamer記事)
なお、Snapdragon 810には発熱対策版であるSnapdragon 810 v2.1がQualcommからリリースされていますが、Z4およびZ5両者ともにv2.1が搭載されています。
SONYも発熱対策には苦慮していたということです。
その他、メモリ3GB搭載、ストレージは国内版/海外版ともに32GB、防水・防塵に対応し、国内版はフルセグ・おサイフケータイ対応などなど、変わらぬ使い勝手の良さはZ4から継承しているXperia Z5。
Xperia Z1以降で初めてセンサーから見直し、カメラモジュールも一新して2300万画素の写真撮影を可能にするなど、一応目新しさもあるのですが…
「Xperia Z4の汚名を返上したい。」
そんな想いが見え隠れするXperiaなのでした。
発売日 | 2015年10月 |
発売価格 | 約93,000円 (SO-01H) |
Antutuベンチスコア(v5) | 52,000 |
公式サイト | Xperia Z5 – SonyMobile |
▲TOP Xperiaの歴史 – TOP 発売年表 Antutuスコア比較 画面サイズ比較
Xperia Z5 Compact
Compactシリーズの新機種、Xperia Z5 Compact がドコモから2015年11月に発売されました。
海外でも11月に発売しています。
Xperia Z5同様のフラッグシップモデルであり、ハイエンドモデルにふさわしいスペックとなっています。
CPUはSnapdragon 810 Octa-core 1.5/1.5GHzを搭載。
定格クロックは2.0/1.5GHzですが、コンパクトモデルで熱拡散率が悪いことを考慮してクロックが下げられています。
(参考:4Gamer.net記事)
ついでにGPUコアのクロックも下げられているようです。
しかし解像度がHDですので、クロック減少は大きな問題にはなりえません。
メモリは2GB、ストレージ32GB、4.6インチ HDディスプレイを搭載しています。
Antutuベンチ(64bit)のスコアは61,000ほど。
ディスプレイがHDであるアドバンテージは大きいようです。
>> Xperia Z5 Compact (SO-02H) – ソニーモバイルコミュニケーションズ
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Xperia Z5 Premium / Z5 Premium Dual
スペック
OS | Android 5.1 |
SoC (CPU) | Qualcomm Snapdragon 810 2.0GHz / 1.5GHz Octa-Core 64bit (MSM8994) |
メモリ | 3 GB |
ディスプレイ | 5.5 インチ 3840 x 2160 ピクセル |
ストレージ | 32 GB |
サイズ | 154 × 76 × 7.8 mm |
重量 | 181 g |
「映像美を極めた、世界初4Kディスプレイ搭載モデル。」
Xperia Z5シリーズ3兄弟の中で世界で初めて4Kディスプレイを搭載したモデルであるXperia Z5 Premium。
- 世界初4Kディスプレイ搭載
- 鏡面仕上げガラスパネル
- 当時最新のSnapdragon 810搭載
- 3日持ちバッテリー
- 防水防塵対応
- 指紋認証対応
- 進化した2300万画素カメラ
- ハイレゾ・ノイズキャンセリング対応
などなど、機能てんこ盛りのプレミアムモデルでしたが、価格はXperia Z5と同等レベルの9万3千円で発売されました。
満を持して登場したXperia Z5 Premiumですが、まず大注目のディスプレイについて言ってしまうとブラビアの4K高画質技術をスマホへ最適化することが目標となっていました。
ソニーの4K映像コンテンツをスマートフォンへ、そして増加する消費電力に対する問題も解決し、Z5/Z5 Compactと同じ3日間のスタミナ性能を確保できるようになったタイミングでリリースされたXperia Z5 Premium。
「Z5 Premiumでは、より高精細感が感じられるよう独自にチューニングした画づくりをしています。」
そう語るのは、製品開発に携わった企画部門の板倉さん。
ディスプレイクオリティを決定する、
- 色域
- コントラスト
- 精細さ
これら3大要素について、ブラビアで培われた映像技術が注ぎ込まれているのがXperia Z5 Premiumというわけ。
Triluminos Display for mobileは幅広い色域で豊かな自然の色合いや繊細な色の違いを再現することが狙い。微妙なニュアンスの色まで描き出します。
X-Reality for mobileは超解像技術でリアルタイムで画像を解析し、ジャギーを抑えつつ圧縮や伝送により失われた本来の質感やディテールを再現するもの。
Dynamic Conrtast Enhancerは高輝度と深い黒の高コントラストで、動画でコントラストを効果的に効かせて美しい映像に仕上げる役割。
これらの映像技術は翌年6月に発売されるXperia X Performanceにも搭載されることになります。
さすがAV機器メーカーだけあって完成度の高い纏まった作りで発売してきましたね。
ただこのZ5 Premiumのディプレイには1つ欠点があります。それは一部の対応アプリでないと4K表示されないこと。
開発者インタビューでも、
動画コンテンツは超解像技術「X-Reality for mobile」によりアップスケーリング処理が行われるが、静止画のネイティブ4K表示の動作確認ができているのはソニー純正の「アルバム」アプリだけになる。ほかのビュワーアプリ、または電子書籍やブラウザの画面については基本的にダブラー処理した4K表示となる。ネイティブ4K表示処理は動画や高精細写真などの場面に絞り込むことで電力消費を抑え、Z5やZ5 Compactと同じバッテリーの連続駆動時間「約2日間」というスタミナを実現した。
https://www.phileweb.com/interview/article/201509/05/307.html
と謳っており普通にアプリを使う時にはFull HD表示になる仕様。
YoutubeやdTV、アルバムなどの一部のアプリのみネイティブ4K表示されます。
画素数が増えることで単純に消費電力が増加するため、バッテリー持ちは当然悪くなる。
他のアプリでも常時4K表示だとバッテリー消費が尋常ではなくなりそうなので、この点は個人的にはしょうがないと言わざるを得ないかな。
カタログスペックだけでなく、ユーザービリティにも配慮したわけです。
「ソニーにとっても4Kスマートフォンは、今後長く育てていきたいシリーズですので。」
そう溢す開発陣の想いが詰まったXperia Z5 Premium。
彼らの想いが叶ったかどうかは、後継モデルにあたるXperia XZ Premium、そしてこの5年後に発売されたXperia 1 IIの好調ぶりを見れば明らかでしょう。
発売日 | 2015年11月 |
発売価格 | 約93,000円 (SO-03H) |
Antutuベンチスコア(v5) | 64,000 |
公式サイト | Xperia Z5 Premium – ソニーモバイル |