Snapdragonは、S4シリーズで着実な進化を遂げた。
LTEモデムの搭載、Adreno GPUの搭載、そしてQuad-core CPUの搭載だ。
これはスマートフォンのゲーム機化を後押しした。QualcommによるSnapdragon S3の出荷で既にスマートフォンはゲーム機と化していたが、これが完全なものになったのだ。
Nintendo 3DSも、PlayStation VITAも、XBOXも、他でもないただの携帯電話に、ゲーム機は負けてしまった。
これを裏付ける、CESAの調査結果は役に立つだろう。
2009年と2016年を比べると、ゲーム機の市場規模はおよそ半分~2/3に縮小してしまった。
Snapdragonの躍進は、これだけではなかった。
Qualcommは、Snapdragonのシリーズ再編に着手していた。
SoCの性能を活かすために、用途別にS4 Prime、S4 Plus、S4 Pro、S4 Playという4つのサブブランドを設定したのだ。
今考えると不思議な話ではないが、のちに200/400/600/800というシリーズ分けがされ、業界のスタンダードを作り出したことは、Qualcommがマイナーメーカーからリーディングカンパニーに躍進したことを表していた。
Snapdragon S4 Specification
Snapdragon S4は、4つのサブブランドで合計12種類のSoCを出荷した。
特にS4 PlusブランドのSoC「MSM8960」は大人気から供給不足に陥り、Qualcommの一人勝ち状態を世間に知らしめることになった。
この頃日本勢は、ここぞとばかりに国産の「SAKURAチップ」、第2世代の「COSMOS」をリリースしたが、Snapdragonに太刀打ちできるレベルではなかった。
特に、日本の技術の結集とも揶揄されたCOSMOS(正式名称:ANT30)は、品質面で明らかにSnapdragonに劣っていた。富士通のARROWSに一時期採用されただけである。
COSMOSを開発したアクセスネットワークテクノロジ社は、瞬く間に清算されてしまった。
スマホ用半導体の共同開発断念 「日の丸半導体」の凋落ぶりを象徴
富士通、NTTドコモ、NECがスマートフォン用半導体の共同開発を打ち切ることを決めた。資金難に直面し、現状の開発力や販売力では世界大手に対抗できないと判断した。かつて半導体開発で世界を主導しながら、激変する市場環境に対応できない「日の丸半導体」の凋落ぶりを象徴しているといえそうだ。
https://www.j-cast.com/2014/03/08198239.html?p=all
Process rule | 28 or 45 nm |
Architecture | Quad Krait or Dual Krait or Dual Cortex-A5 |
CPU clock | 1.7 GHz (Max.) |
CPU core | 2 or 4 |
Release | 2012 |